夏の暑さに負けず咲く百日紅

 

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夏から秋にかけて咲く花で好きな花は木芙蓉(ふよう)かな。若い頃は木芙蓉の傍を通っても何とも思わなかったけど、年齢を重ねるとともに気になる木(木芙蓉)になった。可憐な白い花びらに何とも言えない趣があるし、八重もよいけれど一重が愛らしい。
今日お見せする花は木芙蓉にあらず百日紅(木芙蓉の美しいものをここ三十年は見ていないので手もとに写真がない)。百日紅も木芙蓉と同様に年齢をとってから気になる木になった。
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拾翠亭(しゅうすいてい)

拾翠亭は京都御苑内にある数寄屋風書院造の茶室(九条家の遺構)。現在改修工事のため、撮影地点を含め令和四年春まで立入ることができません。


“ 猿滑りとはもと幹の攀じがたく見ゆるよりの名なるべく、百日紅と呼び半年花と呼ぶはその花の盛り久しきよりの称なるべし。雲の峰の天にいかめしくて、磧礫(こいし)も火炎を噴くかとみゆる夏の日、よろずの草なども弱り萎るゝ折柄、この花の紫雲行きまどい蜀錦砕け散れるがごとくに咲き誇りたる、梅桜とはまた異なるおもむきあり。

掃えど掃えど又しても又しても新しく花の散るとて、小童(わっぱ)はつぶやくべけれど、散りても散りても後より後よりと新しき花の咲き出ずるは、主人(あるじ)がよろこぶところなるべし。木ぶりの痩せからびて老いたるものめきたるにも似ず、少女などのように、人の手のおのが肌に触るれば身を慄わしておのゝくは如何なる故にや。をかし。”
※引用は幸田露伴『花のいろいろ』より

露伴先生、最後の点を除き わたしが思っていることを全て言い尽くしているし^^;
※写真は過去に撮影したものです。