2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「徒然草」 雪のおもしろう 降りたりし朝

“雪が趣深く降った朝、ある人のもとに、所用のために手紙を送った際、雪のことに何もふれなかった。その返事に、「この雪をいかが御覧ですかと、一言のあいさつもないような、そんな粗野なお方の仰せを受け入れるわけにはいきません。それにしてもがっかりさ…

「枕草子」 冬はつとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず

冬は早朝がいい! 雪の降っているのはあらためて言うまでもないわ。 雪が真っ白に降りている景色も、そうでなくっても、ひどく寒い朝、 炭火などを急いでおこして、ほうぼうの部屋に運んでいくのも、 冬の日の朝の景にふさわしいわね。 そして、ひるになって…

「枕草子」 山里は 雪降り積みて 道もなし

京都花背の里 京都御苑 この冬は、大寒を過ぎても京都御苑には積雪がない。比叡山 にはニ三度冠雪が見られたのだけれど、京都市内では風花さ え見ていない。寒がりの私でも風花が待ち遠しい。 山里は 雪降り積みて 道もなし 今日来む人を あはれとは見む …平…

京都御所に降る雪 「少納言よ、香炉峰の雪いかならん」

雪がこんこんと降り積もっている。あまりに寒いので女房たちは御簾(みす)を上げずに角火鉢のまわりに集まりお喋りをしている。雪景色を見るなど考えたくもないのだろう。そこに鶴の一声、「少納言よ、香炉峰の雪いかならん?」『枕草子』や漢詩の好きな方…

春は曙。 やうやう白くなりゆく山ぎは、すこし明りて…

一条天皇の后、定子さまに仕えていた女房、清少納言は宿直(とのい)の朝を迎え皇后宮常御殿(こうごうぐうつねごてん)から東山の方角をじっと眺めていたのだろう。「春はあけぼの!」とは歯切れがよい。何につけ歯切れのよさが、清少納言の見事なところ。…

「枕草子」 木の花は、濃きも薄きも、紅梅

撮影地:京都御苑梅林 京都御苑 このたび「はてなブログ」に写真を中心としたブログを開設しました。初めての記事のタイトルは、清少納言『枕草子』にある一節です。つねづね清少納言のような眼差しをもって写真を撮りたいと思っているので、このようなタイ…