2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

北アルプスの奥深く ― 黒部川源流域を探る旅

日本最後の秘境、北アルプス最深部、黒部川源流、雲上の楽園と聞けば、山好きな者なら誰しもが強い関心を持つであろう。あれはわたしがまだ体力も気力もそこそこにあった頃の話である。黒部「下ノ廊下」を攻略する前に黒部川源頭部を探索してみたいという願…

光源氏は “わらわやみ” だった?

・ 源氏物語に出てくる “わらわやみ” とは? 先日 ひさしぶりに『源氏物語』(当然、現代語訳)を読んでいたところ、 光の君の体調が思わしくない、という箇所に出会った。いったいどういう 症状かというと ① 食欲がない。 ② 熱が出て、解熱剤を飲めば一旦熱…

祇園祭の山鉾巡行 今年は中止?

静かな祇園祭 日本の夏の祭りを代表するものといえば、真っ先に京都の祇園祭が挙げられます。 ですが今年はいつもの年と様子がちがいます。山鉾巡行がありません。そもそも すべての山鉾建てがないのです。原因はアレです、新型コロナウイルス対策なの です…

「いいね! 光源氏くん」のファンになってしまった

「いいね! 光源氏くん」テレビで見たけど面白かった。 光源氏役の千葉雄大さんの やおら和歌を詠むシーンが たまらなくいいね! 『源氏物語』の文庫本、どこかにあったはず、と探し たけれど、巻2 しか出てこなかったので 巻1 を再び購 入して読んでみた(…

物の怪(コロナウイルス)退散? 祇園祭を迎えて

・ ❝ 松の木立が高く聳えている邸の、東や南の格子をすべて上げ てあるので、涼しそうな建物の中の様子が簾越しに見える。そ の母屋に、四尺の几帳を立てて、その前に円座を置き、そこに 四十歳位の大変すっきりした感じの僧が、墨染めの衣や薄く仕 立てた袈…

清少納言にかかれば 病にも風情がある?

・ 『枕草子』182 病は ❝ 十八、九歳ばかりの女で、髪がとてもきちんと整って背丈ほどの 長さがあり、裾もふっさりとしていて、それにとても肉づきよく、 非常に色白で、顔は愛くるしくて、美人だと見える人が、歯をひど く病んで、額髪もぐっしょりと涙で泣…

清少納言の考える病とは? 祇園祭を迎えて ひと言

・ 『枕草子』182 病は❝ 病気は 胸。物の怪。脚の気。さらには、ただなんということ もないが、食欲のない症状。❞ この段では清少納言の目についた病の種類を述べている。 【 物の怪 】とは、人にとりついて悩まし、病気や死などをもた らす悪霊、他人の怨恨…