2020-01-01から1年間の記事一覧

『カサノヴァ回想録』に彼の幼年時代と欧州の医療を見る

sasurai1.hatenablog.com カサノヴァって誰?「自己紹介」です^^ “ わたしには、自分の心に深く根をはっている、神の方針の当然の果実ともいえる素晴らしい教えの土台があったけれども、わたしは生涯、自分の官能の犠牲者だった。わたしは好んで道に迷い、た…

『カサノヴァ回想録』は『源氏物語』と似て非なるもの?

いつだったか、仕事帰りに堀川通を歩いていると西洋の若い女性に声をかけられた。たぶん英語で話しかけられたと思うのだが、なにを言っているのやらさっぱり分からなかった。すると女性は一枚のチラシを差し出し、ある位置を指さした。それには地図が印刷さ…

紅葉の光悦寺を訪ね、洛北・鷹峯芸術村に琳派を想う

お土居 ようやく鷹峯に取りついた。山側には豊臣秀吉が築かせたという「お土居」が残っている。お土居の向うにある山が鷹峯三山のようだ。このあたりは“ブラタモリ”でも紹介されていたので記憶のある方もいることだろう。当時の石積なのか、それが結構残って…

光悦ゆかりの本法寺(菩提寺)、清明神社、大徳寺、今宮神社などを訪ねてみた

本法寺仁王門 本法寺は本阿弥家の菩提寺本法寺は裏千家の西隣にある日蓮宗の本山である。 本法寺沿革には「外護者であった本阿弥光二・光悦親子の支援を受けて堂塔伽藍を整備し、本法寺は京都の町に一大栄華を誇るまでに及びました」と記されている。また本…

本阿弥光悦ゆかりの地 — 屋敷跡、楽焼宗家、千家、尾形光琳・乾山墓所などを訪ねてみた

光悦ゆかりの地めぐる を理由に健康管理?光悦とは縁もゆかりもない わたしが、どういう気まぐれからか、光悦に関係する所を巡ってみよう、と思い立ったのは実にコロナ禍のせいなのである。とある秋の日、新型コロナ感染を理由に家の中に閉じこもってばかり…

京都大原 寂光院道に残る田園を散策する

勝林院を後にし、次に向ったところは平家物語で有名な寂光院である。律川に沿って坂道を降り、田畑の残る田舎道を少し歩くと呂川の土産物店の前に出る。ここで “志ば久” さんのしば漬けを買うのが、わたしの長年の習わしになっているのだ。 呂川に沿った参道…

京都大原 里の駅から三千院 そして勝林院への道を歩く

ここの所、天候が良いので毎日のように遠出をしている。久しぶりに大原あたりを散策してくるわと連れに言うと、それなら私も行くという。「里の駅」で平飼いの鶏卵を買いたいのだという。そして一年振りに二人で出かけることになった。当然 わたしが、荷物担…

京都御苑に小さな秋を探す

北の国から初雪の便りが届く今日この頃、京都御苑ではようやく秋の気配がしてきた。十二月上旬までは紅葉を楽しめるのが京都御苑である。いま盛んに色づいているのは、桜紅葉とムクノキ、黄色やくすんだ赤 場所によって色が変化するケヤキ、それに黄色い葉が…

秋バラを楽しむ ― その魅力とは?

秋バラを楽しむって? アキバ原の間違いじゃないの?口の悪い友はそんなことを言う。アキバハラ(秋葉原)という呼び方は、今では死語になっているのかもしれない。春に咲くバラが好きだ。若々しくって元気があっていい。とりわけ青みがかった深みのあるピン…

コスモスのかたち

コスモスといえばピンクや赤、あるいは紫の色を思い浮かべる。夏から秋にかけて町中でも野中でも頻繁に見かけるので、特に目を引くわけでもなし、観察するわけでもない。 そんなコスモスを写真に撮ろうと思ったのは、植物園でふと道路わきの植込みに目をやる…

菊花の色いろ

観劇という言葉があることは知っているが、観菊という呼び方はあるのだろうか。そのどちらも とうに忘れかけていた。最後の観劇は仲代達矢の“どん底”だった。観菊をした最後の花見は、家族で行った“ひらパー”(ひらかたパーク)だった。子ども相手のショーな…

憧憬の地 ・尾瀬 ― 紅葉のブナ原生林と高層湿原を見る

尾瀬の原生林と西丸震哉 日本の地図を詳細に眺めると まだまだ未開の場所がある、そんな意味のことをどこかで“探検家”西丸震哉氏が書いていた。そんな場所の一つが会津地方、それも桧枝岐村のまた奥、尾瀬沼の北あたりに容易に人の近づけない森と沼があると…

奥上高地の紅葉 ― 涸沢・槍沢・徳沢・横尾に遊ぶ

“花と木と山が好き”とブログ名をつけているけど、ちっとも山の話が出て来ないではないか、看板倒れでは、とお叱りを受けそうな気配がする。なので次のシリーズまでの間、山のことを書いてみることにした。奥上高地という言葉のあることを最近知った。奥三河…

秋田 男鹿半島に潮瀬崎ジオサイトと独特の丸木舟を探る旅

朝早い時間に門前行きのバスに乗った。乗客は中国人らしき二人とわたしの三人だけである。SNSの人気スポット、秋田のウニ塩湖と呼ばれる鵜ノ崎海岸などを窓外に見る。潮瀬崎では、夏休みに入っているので、家族で海岸キャンプを楽しんでいる姿が目に入った。…

秋の一日 京都岡崎公園あたりを探索する

陽気の良いのに誘われて 、気分もよいし、久しぶりに岡崎公園、南禅寺あたりを散策してみようか、と思い立った。 比叡山上空の浮雲 平安神宮応天門 平安神宮内には、時計回りに南神苑、西神苑、 中神苑、東神苑と四か所の池泉がある。それぞれ季節の花(桜・…

京都 南禅寺に秋を探す

週明けの秋晴れの日、午後も遅い時間なら、紅葉の名所の一つである南禅寺であっても人出は少ないだろう、との読みで出かけてみた。まだ紅葉には早かったけれど、想像していたよりもモミジの葉は色づいていた。 南禅寺参道 久しぶりに歩く参道は以前とは大分…

祇園祭の山鉾巡行 今年は中止?

静かな祇園祭 日本の夏の祭りを代表するものといえば、真っ先に京都の祇園祭が挙げられます。 ですが今年はいつもの年と様子がちがいます。山鉾巡行がありません。そもそも すべての山鉾建てがないのです。原因はアレです、新型コロナウイルス対策なの です…

「いいね! 光源氏くん」のファンになってしまった

「いいね! 光源氏くん」テレビで見たけど面白かった。 光源氏役の千葉雄大さんの やおら和歌を詠むシーンが たまらなくいいね! 『源氏物語』の文庫本、どこかにあったはず、と探し たけれど、巻2 しか出てこなかったので 巻1 を再び購 入して読んでみた(…

物の怪(コロナウイルス)退散? 祇園祭を迎えて

・ ❝ 松の木立が高く聳えている邸の、東や南の格子をすべて上げ てあるので、涼しそうな建物の中の様子が簾越しに見える。そ の母屋に、四尺の几帳を立てて、その前に円座を置き、そこに 四十歳位の大変すっきりした感じの僧が、墨染めの衣や薄く仕 立てた袈…

清少納言にかかれば 病にも風情がある?

・ 『枕草子』182 病は ❝ 十八、九歳ばかりの女で、髪がとてもきちんと整って背丈ほどの 長さがあり、裾もふっさりとしていて、それにとても肉づきよく、 非常に色白で、顔は愛くるしくて、美人だと見える人が、歯をひど く病んで、額髪もぐっしょりと涙で泣…

清少納言の考える病とは? 祇園祭を迎えて ひと言

・ 『枕草子』182 病は❝ 病気は 胸。物の怪。脚の気。さらには、ただなんということ もないが、食欲のない症状。❞ この段では清少納言の目についた病の種類を述べている。 【 物の怪 】とは、人にとりついて悩まし、病気や死などをもた らす悪霊、他人の怨恨…

枕草子に見る 流行病の治療(すさまじきもの)

・ ❝験者が物の怪を調伏すると言って、大変自信ありそうに、独鈷や数珠などを持たせ、ふりしぼるような声で経や陀羅尼を読んでいても、全然調伏できそうにもなく、憑坐(よりまし)に護法童子も乗り移ってくれないので、家族の男も女も、病人の周囲に集まっ…

平安朝サロンの おかしな面々 清少納言と男と女

・ ぶざまなもの 「人の妻が確証もないのに嫉妬し、家を出て身を隠した折り、夫は必ず自分を探し 大騒ぎするであろうと思ったが、そうでもなく、夫はゆったりと構えた態度で (妻を探し出しもせず、かといって妻は)そうばかり家を空けてもいられず、自 分か…

京都御苑 雨の日の閑院宮邸

昨日に引きつづき京都御苑を散策する。地下鉄丸太町駅に近いところ に閑院宮邸跡がある。間ノ町口より御苑内に入ると、すぐ左手に大き な四脚門があるのですぐに分る。 現在、公家町であったこの地域で唯一御苑に残されている閑院宮邸跡 のこちらの建物は、…

京都御苑 雨の日の散歩道

新型コロナ感染症は下火に向ったのか、京都御所の参観や洒落た意匠の 中立売休憩所も営業を再開したのは喜ばしいことだ。雨の日であっても 休憩所の軒下のベンチは賑わいが戻って来た。 ナツツバキ ・ わたしもカメラを持ちだし、雨の日の光景を撮影してみた…

枕草子に見る 流行病の治療

京都御所 承明門 ❝いとしく思う子を法師にしたのは、たいそう気の毒なことだ。 (世間の人が、法師というものを)ほんの木の端かなにかの ように、情けを解さぬつまらぬものと思っているのは、本当 にかわいそうだ。精進物の、たいそう粗末な物を食べ、寝る …

源氏物語に見る病と怨念と(露伴翁座談)

・ 医療の道と源氏物語と 奈良朝以前よりすでに医療の道ようやくに開けたるは言うまでも無く、 薬剤と技術とをもって人の疾病にむかいて対治の法を講じたりしは、そ の跡いと明らかなり。されど医事の文学にあらわれたるは、なお少し。 降りて平安朝に至りて…

平安朝文学に現れた 新型コロナウイルス?

・ 『枕草子』に書き残された病を中心に 新型コロナウイルスの感染は少々下火になって来たと見え、京都御所 の一般参観の再開も始まった。久しぶりに朝一番に京都御所に参観し、 装い新たになった朱塗りの回廊や承明門、紫宸殿、それに庭園などを 貸切状態で…

南青山に古美術と名園を観る(根津美術館)

東京は南青山の広大な敷地(武家屋敷跡)に、都心とは思えない緑豊かな 庭園と古美術を中心とした洒落た美術館があることをご存知だろうか。 表参道駅から徒歩数分の場所にその美術館はひっそりと佇んでいる。庭を 眺めながらスイーツを食べ、お茶するだけで…

井原鉄道の旅 山陽道の宿場町・矢掛 本陣を訪ねて

さる年の夏も終りの頃、休暇をとり山陽道の宿場町矢掛(やかげ) を訪ねた。一つの宿場町で本陣、脇本陣と二つの本陣があるのは 矢掛だけだというし、以前テレビで見た矢掛の町並みをこの目で 見てみたいという強い欲求があったからである。それから数年後… …