京都観光

京で食い詰めたへぼ写真家の竹斎 - 愛宕参りの帰りに鮎茶屋へ寄る ー そこでの顛末とは?

鮎茶屋 京の写真家として、一向に芽の出ない竹斎。道を尋ねゆくほどに鳥居本に出でる。ここはいたって賑やかにて、見世物小屋、大道芸人、読売り、講釈師などありて、そして葭簀(よしず)張りの水茶屋あり。 愛宕神社一の鳥居 愛宕神社へかかる道 一の鳥居…

弥次郎兵衛喜多八 五条新地で裸にされ古着屋を探すの巻(弥次喜多道中の作者が都の名物と京ことばに詳しいのは何故だろう)

花の春、紅葉の秋は、東西南北に名だたる勝景の地ありて、「賀茂川」 銘酒の樽とともに、人の心を奪い、京女、商人のよき衣 着たるは、他国に異にして、京の着倒れの名は、ますます西陣の織元より出、染め色の花やぎたるは、堀川の水に清く、釜もとの白粉、…

京の男衆の遊ぶ所 ー 五条新地で あんたこそケチだと言い合い 、弥次郎喜多八そこで遭遇した災難とは ?

東本願寺・渉成園 [ 弥次郎兵衛喜多八、清水寺参詣を終え三条の宿へ ]【北八】「モシ ちとものをお尋ね申したい。これから三条へはどうまいりやすね?」[ と、北八が問うに この女中、御所がた(内裏女中)と見えて北八の薄汚い旅姿を一瞥し… ]【内裏の女中…

『東海道中膝栗毛』 ー 清水の舞台からとんだ話と、坊さんにとんだ目に遭った話

[ 弥次郎北八、三十三間堂を北へさしてゆくに、往来ことに賑わしく、げにも都の風俗は、男女ともにどことなく、柔和温順にして馬子荷歩持(まごにかちもち)までも、洗濯布子の糊こわきを、折り目高にきなして、"あのおしやんすことわいな"(何をおっしゃい…

「東海道中膝栗毛」 ー 豊太閤の造営した方広寺大仏殿で弥次郎 柱の穴くぐりでトンだ目に遭うの巻

京の大仏殿の柱の穴くぐりの大きさは、大仏の鼻の穴とおんなじ?[ 奈良の東大寺大仏にならい、豊臣秀吉公が造営した方広寺大仏殿、本尊は廬舎那仏(るしゃなぶつ)の坐像身の丈六丈三尺、堂は西向きにして東西二十七間、南北は四十五間あり。弥次郎北八ここ…

「東海道中膝栗毛」 ー 大坂へ向ったはずが、どういう訳か伏見港に逆戻りし 伏見稲荷でウバ甘酒を飲むの巻

前回のストーリーの最後は、[ かくて船は、枚方を過ぎたころ、雨催いの空、にわかに暗くなり雨が降り出した。見る見る間に大雨となり、苫も役に立たず、着物を濡らす。乗合船は上を下へと大騒ぎ。大雨と強風にたたられ木の葉のように淀川の大波に翻弄される…

いまは昔、貧しき女が清水の観音に参籠し運を得た話

今は昔、清少納言が『枕草子』を著したずっと前のことだ。京に住んでいた若い女が、貧しい暮らしでいっこうに生活は楽にならなかったので、清水の観音さまに願をかけていたが、少しもききめがなかった。そこである日、いつものようにお籠りして、観音さまに…

俵屋宗達「風神雷神図屛風」のもとあった寺 臨済宗建仁寺派 - 正覚山妙光寺を訪ね寺院建築の粋を知る

その一風変わった水墨画家との出会いは、観光地としての京都からはちょっと外れた、昭和感たっぷりの西陣の片隅にあるような、そんな環境のなかではモダンなしつらえの喫茶店だった。いつものように散歩をかねたスナップ写真を撮り終えて休憩に立寄ったとき…

藪医師竹斎-伏見稲荷大社で嫁とバッタリ出会ったコワ~イ話(今昔物語風に)

前口上えー近年マスク美人てぇ言葉がはやりましたな。そして古いことわざに「よめ とほめ 笠の内」というものがあります。分りやすい文に直すと「夜目 遠目 笠の内」と書くんですな。今のご時世でいうなら「マスク美人」ということでっしゃろか。今日お話し…

「洛東芭蕉庵」再興の発起人 - 忘れられた俳人 樋口道立を探しに真如堂界わいを歩いてみた

秋晴れの一日、「洛東芭蕉庵」再興の発起人 - 樋口道立の墓が紅葉の名所真如堂付近にあると知り、居ても立っても居られなくなり探し歩いてみた。その顛末を報告してみたい。 真如堂へ至る北参道 「真如堂前」でバスを降り、先ずは紅葉の名所である真如堂(新…

松尾芭蕉と与謝蕪村ゆかりの寺 「洛東芭蕉庵」(金福寺)を訪ねる

比叡山西南の麓「一乗寺村」、今でいう一乗寺才形町に小さな禅寺がある。地元の者はその名を「芭蕉庵」(金福寺)と呼ぶ。コーヒーを売る小家もちかく、名物の丁稚羊羹を売る店も遠きにあらず。 白川の花売女? 寺への途中、むかし白川女だったと思しき花売…

「平家物語」 ー 大原御幸 寂光院で平家一門と安徳天皇の菩提を弔う建礼門院徳子と涙の再会

朝焼けの東山 まだ夜の明けきらない未明のうち、都を立った後白河法皇一行が洛北市原、そして静原の里を越えて江文峠に着いたのは午後も遅い時間だったろう。わたしはと言えば、情けないことに電車とバスを使っても江文峠までニ日かかっている(若い頃なら一…

平家物語「大原御幸」の道をたどってみた2 ― 天武天皇が逆賊に襲われお隠れになった静原は城塞都市のよう?

静原の里 さて後白河法皇一行は、市原から大原寂光院へ向うのにどの道を通っていったのだろうか。『平家物語』ではそのことには何一つ触れていない。思うに上高野まで戻って高野川沿いに若狭道を大原へ歩くとなると倍以上の距離を歩くことになるのでその道は…

平家物語「大原御幸」の道をたどってみた ― 小野小町ゆかりの寺の巻

祇園精舎の鐘の声、 諸行無常の響きあり。 娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらわす。 おごれる人も久しからず、 唯春の夜の夢のごとし。 たけき者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとえ)に風の前の塵に同じ… 「大原御幸」出立の朝 ー 写真左端が大原別所あたり…

かつて小野郷と呼ばれた洛北 上高野の神社をめぐる ー 小野妹子と出雲氏の関係をさぐる

崇道神社一ノ鳥居 京都市の北部、高野というところに小野妹子や小野一族を祀った神社があると聞いていたので一度は訪ねてみたいと機会をうかがっていた。小野妹子は遣隋使として初めて隋に渡った人と知っていたし、子孫には小野篁や小野小町がいるので なん…

洛北二ノ瀬と「伊勢物語」を結びつけるって無茶ぶり?

小野小町が晩年を過ごしたと伝わる市原の里を後にして、次に向った先は貴船の少し手前にある二ノ瀬の里である。ここは“悲運の親王”として名高い(?)文徳天皇第一皇子の惟喬親王を祀っている神社のあるところなのだ。いつもなら叡山電鉄に乗り、二ノ瀬駅で…

小野小町の最期の地 補陀洛寺を訪ねてみた

京都駅から北へ十キロ余り行くと貴船や鞍馬のちょっと手前に“市原野”という集落がある。かつては山間の農村地帯であったが、いつの間にか山は削られ、田んぼや畑は工場や住宅地と化してしまった。平安の昔にはこの地は鳥辺野や化野、紫野などと同様に 人の亡…

夏空に平安神宮で花菖蒲を見てきました。

前回の投稿からだいぶ日が経ってしまった。散歩をかねて写真撮影はつづけていたのだけれど、写真のレタッチと文章を書くことがどうにも気が重かったのだ。でも一昨日 平安神宮の花菖蒲が見ごろを迎えていると聞いていたので、午前中に掃除洗濯をすませ、午後…

平安神宮(神苑)にカキツバタを観る

平安神宮を訪ねるのは二十年振りのことだろうか。その頃はまだまだフィルムの時代だった。キヤノンNEW F1にリバーサルフィルムを詰めていたっけ。レンズは28-85mm(1:4)のズーム(結構よく写ったけど広角側で歪曲収差が目立った)で、オートワインダー…

桜咲く季節に今熊野観音寺と中宮定子眠る鳥戸野陵を訪ねてみた

春の陽気に誘われて久しぶりに京都東山今熊野あたりを散策してみた。この辺りには皇室の菩提所である御寺泉涌寺や西国三十三ヶ所観音霊場の第十五番札所・今熊野観音寺などがある。 鳥居橋 泉涌寺参道を左に折れると朱塗りの鳥居橋が見える。橋を渡ると今熊…

紅葉の光悦寺を訪ね、洛北・鷹峯芸術村に琳派を想う

お土居 ようやく鷹峯に取りついた。山側には豊臣秀吉が築かせたという「お土居」が残っている。お土居の向うにある山が鷹峯三山のようだ。このあたりは“ブラタモリ”でも紹介されていたので記憶のある方もいることだろう。当時の石積なのか、それが結構残って…

光悦ゆかりの本法寺(菩提寺)、清明神社、大徳寺、今宮神社などを訪ねてみた

本法寺仁王門 本法寺は本阿弥家の菩提寺本法寺は裏千家の西隣にある日蓮宗の本山である。 本法寺沿革には「外護者であった本阿弥光二・光悦親子の支援を受けて堂塔伽藍を整備し、本法寺は京都の町に一大栄華を誇るまでに及びました」と記されている。また本…

本阿弥光悦ゆかりの地 — 屋敷跡、楽焼宗家、千家、尾形光琳・乾山墓所などを訪ねてみた

光悦ゆかりの地めぐる を理由に健康管理?光悦とは縁もゆかりもない わたしが、どういう気まぐれからか、光悦に関係する所を巡ってみよう、と思い立ったのは実にコロナ禍のせいなのである。とある秋の日、新型コロナ感染を理由に家の中に閉じこもってばかり…

京都大原 寂光院道に残る田園を散策する

勝林院を後にし、次に向ったところは平家物語で有名な寂光院である。律川に沿って坂道を降り、田畑の残る田舎道を少し歩くと呂川の土産物店の前に出る。ここで “志ば久” さんのしば漬けを買うのが、わたしの長年の習わしになっているのだ。 呂川に沿った参道…

京都大原 里の駅から三千院 そして勝林院への道を歩く

ここの所、天候が良いので毎日のように遠出をしている。久しぶりに大原あたりを散策してくるわと連れに言うと、それなら私も行くという。「里の駅」で平飼いの鶏卵を買いたいのだという。そして一年振りに二人で出かけることになった。当然 わたしが、荷物担…

京都御苑に小さな秋を探す

北の国から初雪の便りが届く今日この頃、京都御苑ではようやく秋の気配がしてきた。十二月上旬までは紅葉を楽しめるのが京都御苑である。いま盛んに色づいているのは、桜紅葉とムクノキ、黄色やくすんだ赤 場所によって色が変化するケヤキ、それに黄色い葉が…

秋の一日 京都岡崎公園あたりを探索する

陽気の良いのに誘われて 、気分もよいし、久しぶりに岡崎公園、南禅寺あたりを散策してみようか、と思い立った。 比叡山上空の浮雲 平安神宮応天門 平安神宮内には、時計回りに南神苑、西神苑、 中神苑、東神苑と四か所の池泉がある。それぞれ季節の花(桜・…

京都 南禅寺に秋を探す

週明けの秋晴れの日、午後も遅い時間なら、紅葉の名所の一つである南禅寺であっても人出は少ないだろう、との読みで出かけてみた。まだ紅葉には早かったけれど、想像していたよりもモミジの葉は色づいていた。 南禅寺参道 久しぶりに歩く参道は以前とは大分…

祇園祭の山鉾巡行 今年は中止?

静かな祇園祭 日本の夏の祭りを代表するものといえば、真っ先に京都の祇園祭が挙げられます。 ですが今年はいつもの年と様子がちがいます。山鉾巡行がありません。そもそも すべての山鉾建てがないのです。原因はアレです、新型コロナウイルス対策なの です…

ねね様の眠る寺 高台寺を訪ね豊太閤の夢に想う

京都で一番人気の寺といえば、だれもが一度は参詣している清水寺である。 その清水寺から北の方角へ歩けば、土産物店が軒を連ねる三年坂、二年坂 と京情緒を味わえる一帯がある。そこを通り抜けると八坂神社と開放感た っぷりの円山公園にいたる。 秀吉公と…