平安朝サロンの おかしな面々 清少納言と男と女

・ ぶざまなもの 「人の妻が確証もないのに嫉妬し、家を出て身を隠した折り、夫は必ず自分を探し 大騒ぎするであろうと思ったが、そうでもなく、夫はゆったりと構えた態度で (妻を探し出しもせず、かといって妻は)そうばかり家を空けてもいられず、自 分か…

京都御苑 雨の日の閑院宮邸

昨日に引きつづき京都御苑を散策する。地下鉄丸太町駅に近いところ に閑院宮邸跡がある。間ノ町口より御苑内に入ると、すぐ左手に大き な四脚門があるのですぐに分る。 現在、公家町であったこの地域で唯一御苑に残されている閑院宮邸跡 のこちらの建物は、…

京都御苑 雨の日の散歩道

新型コロナ感染症は下火に向ったのか、京都御所の参観や洒落た意匠の 中立売休憩所も営業を再開したのは喜ばしいことだ。雨の日であっても 休憩所の軒下のベンチは賑わいが戻って来た。 ナツツバキ ・ わたしもカメラを持ちだし、雨の日の光景を撮影してみた…

枕草子に見る 流行病の治療

京都御所 承明門 ❝いとしく思う子を法師にしたのは、たいそう気の毒なことだ。 (世間の人が、法師というものを)ほんの木の端かなにかの ように、情けを解さぬつまらぬものと思っているのは、本当 にかわいそうだ。精進物の、たいそう粗末な物を食べ、寝る …

源氏物語に見る病と怨念と(露伴翁座談)

・ 医療の道と源氏物語と 奈良朝以前よりすでに医療の道ようやくに開けたるは言うまでも無く、 薬剤と技術とをもって人の疾病にむかいて対治の法を講じたりしは、そ の跡いと明らかなり。されど医事の文学にあらわれたるは、なお少し。 降りて平安朝に至りて…

平安朝文学に現れた 新型コロナウイルス?

・ 『枕草子』に書き残された病を中心に 新型コロナウイルスの感染は少々下火になって来たと見え、京都御所 の一般参観の再開も始まった。久しぶりに朝一番に京都御所に参観し、 装い新たになった朱塗りの回廊や承明門、紫宸殿、それに庭園などを 貸切状態で…

南青山に古美術と名園を観る(根津美術館)

東京は南青山の広大な敷地(武家屋敷跡)に、都心とは思えない緑豊かな 庭園と古美術を中心とした洒落た美術館があることをご存知だろうか。 表参道駅から徒歩数分の場所にその美術館はひっそりと佇んでいる。庭を 眺めながらスイーツを食べ、お茶するだけで…

井原鉄道の旅 山陽道の宿場町・矢掛 本陣を訪ねて

さる年の夏も終りの頃、休暇をとり山陽道の宿場町矢掛(やかげ) を訪ねた。一つの宿場町で本陣、脇本陣と二つの本陣があるのは 矢掛だけだというし、以前テレビで見た矢掛の町並みをこの目で 見てみたいという強い欲求があったからである。それから数年後… …

日本三景 安芸の宮島への旅、そして「ひろしま美術館」に印象派を観る

まずは市内観光、明日は宮島へ 連休を利用しての広島旅行。数年振りの広島であるが、広島駅、そして 駅周辺の様相がさま変わりし、高層マンションが目立つようになった。 今回は市内観光を徒歩で、そして広島といえばお好み焼き、牡蠣など食 いしん坊にはう…

足立美術館に横山大観と名園を観る

足立美術館の庭は日本一 足立美術館の庭は世界に名だたる美しい庭園という。アメリカの日本 庭園専門誌で17年連続日本一、フランスのミシュラン旅行ガイドブッ クでは最高評価の「三つ星」(わざわざ旅行する価値がある)とまで 評価されているという。 それ…

ねね様の眠る寺 高台寺を訪ね豊太閤の夢に想う

京都で一番人気の寺といえば、だれもが一度は参詣している清水寺である。 その清水寺から北の方角へ歩けば、土産物店が軒を連ねる三年坂、二年坂 と京情緒を味わえる一帯がある。そこを通り抜けると八坂神社と開放感た っぷりの円山公園にいたる。 秀吉公と…

京都大原の里に寂光院を訪ね『平家物語』を聴く

『平家物語』ゆかりの寂光院 京都大原といえば、まず誰しもが頭に思い浮かべるのは三千院では ないだろうか。三千院の名は、おそらく永六輔さん作詞の「女ひとり」 を聴いていて覚えている方が多いと思う。 その大原だが、三千院の次に訪ねてみたい寺院とい…

奈良 秋篠寺に伎芸天と十二神将を観る

秋篠寺への道 秋篠寺を訪ねるのは初めてである。秋篠宮家ができてから一度は行ってみ たいと思っていたのだが、今日になってしまった。 近鉄西大寺駅で電車を降り、バス乗り場を探しても見つからなかったので 見当を付けた方角に歩いていくことにした。駅周…

天平の甍 — 唐招提寺を訪ね鑑真和上の思いを知る

唐招提寺への道 近鉄西ノ京駅で下車し、南に薬師寺の三重塔を見て北へ十分ほど歩くと 唐招提寺の森が見えてくる。奈良時代にはこの辺りは西ノ京といって高級 役人が住むところであった。 唐招提寺へ向う道すじには、薬師寺の末寺と覚しき寺院や農家の立派な…

ようやく手に入った消毒用アルコール?

この三ヵ月ほど自主的に外出自粛(高血圧などの病を複数抱えているので)を 行ってきた。やむを得ずに写真撮影に出かけるときや好みの内蔵消毒用のアル コールを購入する必要に迫られた場合には、人気の少ない通りを歩いては目指 す商店へ行っていた。 手頃…

京のほそ道 7(そして誰もいなくなった?)

京のほそ道 6( ひっそりと黄昏どき)

たそがれ時もいいけれど、晩秋のころの朝の光も好き。 ピクチャーエフェクト(パートカラー・グリーン)

京のほそ道 5(一年半ぶりに開通 )

一昨年の台風21号の強風による被害で、京都御苑の樹木は根元から 倒れる木がたくさんあった。 この道は三月まで通行不可だったが、 四月から通れるようになった。 コロナ禍の中でも子どもは元気だ。今日も自転車で走る 走る。

京のほそ道 4(ゲストハウスの灯り)

近所のゲストハウスからは灯りが消えた。 かわりに、 隔離されている患者さんのホテルの灯りが、 日ごとに増えていく。 家族だろうか、木漏れ日のなか速足で通り過ぎていった。

京のほそ道 3(今日のワンちゃん)

新型コロナウイルスが蔓延してから、散歩するワンちゃんが 増えたような気がするワン。 ※黄色の花はウマノアシガタです。

京のほそ道 2(消毒用アルコールが無い)

今日、スーパーに行く道すがら、歯科医院の前を通ると 「消毒用アルコールが無いので休院します」の張り紙が 張ってあった。さほどに ひっ迫しているのだ。 我が家の晩酌用アルコールは切らしたことはないけど、 昨年買い置きしていた消毒用アルコールは、ほ…

京のほそ道(コロナ禍のなかで)

昨夜の安倍さんの話を聞いて心が折れそうになったワタシ。 溜息ばかり出る今日この頃、憂さ晴らしに散歩へ出かけよう。 ピクチャーエフェクト(パートカラー・イエロー)で撮影

令和二年 京都御苑 ー 静かなる春に想う

外出自粛の中 Sony RX100(リッチトーンモノクロ)での記録 令和二年の日本は、どのような年として歴史に記録されるのだろうか。 年が明けてからというもの、京都市内には中国からの観光客が大波の ように押し寄せ、いたるところでその国からの家族連れの姿…

奈良十輪院と入江泰吉写真美術館を訪ねて

さる年の春であった。久しぶりに京都北山の花脊を歩いてみようか、 と計画していたのだが、朝起きて空模様を見ていたところ、今にも 雨が降り出しそうな雲の動き。その上五月にしてはとても寒いのだ。 急遽予定を変更して、奈良町、高畑あたりを散歩してみよ…

奈良 新薬師寺に十二神将像を訪ねる

高畑の道を歩き、霊験あらたかな薬師如来へ参る さる年の春、病気平癒の お礼を兼ね新薬師寺に参ったことがある。 近鉄奈良駅で電車を降り、にぎやかなアーケード街を南に歩きメイン ストリートである三条通りへ出る。三条通りを東へ真っ直ぐ行けば春 日大社…

仙洞御所に初夏の陽射しを浴びる

さる年の五月も下旬だったか、仙洞御所の前を歩いていると 「拝観空き有」の表示が出ていた。観光シーズン中は二か月 は予約が取れないのだが、シーズンを過ぎたとみえ、空きが できたようだ。 たまたまだが、ポケットの中にはビスケットが一つ…じゃなく っ…

雨の京都御所

雨の日は憂鬱とはかぎらない コンパクトカメラをポケットに しのばせ 足元をしっかり固め 草むらをかき分けるようにして 歩く あとは イヌのように…

雨のち晴れ 京都御苑の新緑

近ごろ 巷では『ペスト』という題の小説が売れて いるようだ。武漢を起源とする新型コロナウイル スが世界中にひろがり、犠牲者がたくさん出てい るこの状況でペストをテーマとした小説が読まれ るとは興味深いことに思える。 イタリアの小説だったか『デカ…

今年のサクラ 見納めの桜?

今年の春は、今までになくサクラを見て歩いた。 … 例の「外出自粛」要請が出ているというのに。 ただし 人込みを避け、人の少ない時間帯と ひと 気の少ない場所を選び出歩いた。それが功を奏 したかどうかは 分からない。それが判明するの は いつのことか。…

琵琶湖疎水べりの桜

外出自粛にも限度がある。ここ二か月間、繁華街には出かけていない。 たまには淀橋カメラにも行きたいし、丸善にだって行きたいのだ! 外食もしていないし、行きつけの喫茶店にも入っていない。 ホントは お金がないのだけれど… 夷川ダム そこで世間の休日の…